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樹木葬


愛知学院大学名誉教授・弁護士 原田保

 樹木葬という言葉に接することが多くなりましたが、様々な異なる葬法に同じ言葉が使用されており、誤解の危惧を覚えます。念のために、私の知る範囲で述べておきます。

★樹木墓標
 岩手県の知勝院が樹木葬という言葉を考案して始めた方法で、樹木葬の元祖と評価できます。「墓地、埋葬等に関する法律」に基づく墓地に焼骨を埋蔵しますが、石の墓標は使用せず、遺族の選択した苗木を墓標として植えます。苗木の傍らには管理番号を記載した木札を立てます。寺には管理番号・埋蔵位置・被葬者名の記録がありますので、埋蔵場所は寺で確認できます。木札は風雨に晒されて痛みますから、適宜新しい木札に交換し、管理番号が判らなくなることを防いでします。

★並木囲い
 樹木葬という言葉の最多使用例で、「墓地、埋葬等に関する法律」に基づく墓地の周囲を並木で囲う方法です。大抵は平らな石の墓標を使用していますが、その他の点は概して通例的墓地と同様です。
 但し、愛知県長久手市の樹木葬墓地は、かなり違います。墓地の周囲を並木で囲っている点は他と同様ですが、墓標は存在せず、外見上は空地です。この墓地の何処かに焼骨を埋蔵しますが、墓地に埋蔵位置・被葬者名を示すものはありません。

★森林撒骨
 焼骨を森林の中で撒く方法です。「墓地、埋葬等に関する法律」で想定された方法ではなく、場所は必ずしも墓地として指定された土地ではありません。平成3年に朝日新聞で「国が撒骨を公認した」という誤報が行われ、様々な業者が各々独自の撒骨を実施するようになりました。これもその一例です。

(AGULS101号(2025/12/25)掲載)