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「ハラスメントについて」


愛知学院大学社会連携センター教授・弁護士 浅賀 哲
 

1 ハラスメント
 最近、ハラスメントという言葉をよく耳にすると思います。ハラスメントにおいては、セクシャルハラスメント、パワーハラスメント、マタニティハラスメント、アカデミーハラスメント等の各類型がありますが、今回はそのなかで1番多い類型である、パワーハラスメント(以下「パワハラ」といいます。)を取り上げます。
宝塚歌劇団において、上級生が下級生に対して乱暴な指導をしたということで、企業側が一転してパワハラを認めております。また、愛知県愛知郡東郷町においては町長が職員に対して「死ね、三流大学以下」等と発言をした事件がありました。

2 パワハラ6類型
 パワハラは、職場において行われる①優越的な関係を背景とした言動であって②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより③労働者の就業環境が害されるものをいうものとされております。客観的にみて業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導についてはパワハラの定義に該当しないものとされておりますが、この認定が実務上は微妙なケースも少なくありません。
① 身体的な攻撃(殴打、足蹴り、物を投げつける)
② 精神的な攻撃(人格を否定するような言動、他の労働者の面前における大声での威圧的な言動)
③ 人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)
④ 過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害)
⑤ 過小な要求(気に入らない労働者に対して、仕事を与えない)
⑥ 個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること、性的指向、性自認等の暴露)
の6類型があり、このような場合はパワハラとなり、降格処分、辞職(解雇)や損害賠償を支払うということにもなりかねません。

3 パワハラを防ぐために
 ときに、職務等、ケースによっては、指導、業務命令として厳しい指導がなされるときもあり得ますが、上記①から⑥に該当しないように、部下の立場にたって、冷静に指導をすることが必要です。パワハラをする行為者は、職務に対して熱心な方が多いといわれておりますが、感情的とならず(アンガーコントロールの必要があります)、冷静に必要な範囲での指導をすることが肝要であるといえます。この点については、パワハラ防止の研修を実施すること、職場内に弁護士等の第三者が運営する相談窓口を設置することも重要と考えます。
 ハラスメントのない職場とすることは、経営者の義務といえますので、再度、点検をしてみて下さい。また、【厚生労働省都道府県労働局雇用環境・均等部「職場における・パワーハラスメント対策・セクシュアルハラスメント対策・妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント対策は事業主の義務です!」】がホームページから取得できますので、参考にしてみて下さい。