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TOP >  市民向け公開講座ご案内 >  新株発行の効力を争う訴え

新株発行の効力を争う訴え


 日本の会社は、従来、資金調達を銀行からの借入れ(間接金融)に依存する度合いが高かった。しかし1980年代以降、上場会社については、株式や社債の発行という形で、資本市場から直接的に資金を調達し(直接金融)、借入れへの依存度が低下しつつある。
 法令定款違反又は著しく不公正な方法で新株を発行し、これにより株主が不利益を受けるおそれがあるならば、株主は会社に対し募集株式の発行の差止め(新株発行の差止め)を請求できる(会210条)。経営支配権の争いが見られる場合に、会社が現経営陣を支持する第三者に新株を発行するケースを想定する。新株発行が現経営陣の経営支配権を維持することを主要目的として行われる場合には、不公正発行に該当し、差止請求が認められる(会210条2号)。
  新株発行が効力を生じた後には、新株発行無効の訴え(会828条1項2号)とか、新株発行不存在の確認の訴え(会829条)によって、新株発行の無効とか不存在が争われる。
 新株発行の無効原因につき明文規定が存在しないので、無効原因については解釈問題として争われることが多い。公開会社と非公開会社とに区分して無効原因の範囲が検討される。非公開会社では、株式取引の安全に配慮する必要性が弱いことから、無効原因が公開会社におけるよりも広く解釈される。
 本講座では、無効原因の範囲、無効訴訟の手続、無効判決の効果等に焦点を当てて説明する予定です。